お久しぶりです、ママンです!
2匹も元気です(=^ェ^=)
規制のない数年ぶりの年末年始、みなさんはどのように過ごされましたか?

今年はどんな1年にしよう?なんて事を考えるのも私にとっては年始の楽しみの一つでして、山の予定や旅行の日程など、下調べをはじめた矢先の事でした。
7日目の午後、夫が突然トイレで倒れました。
小さい子供の体調不良はまだ対処できたけど、大人の男性となるといろんな不安が襲ってきますね。
今日は、新年早々救急車にお世話になった話です。
結果として虚血性大腸炎という診断名がつきました。年齢関係なくわりとよく頻発する病気だそうです。
今回は、発症から診断に至るまでの経緯について詳しく記録していきます。
虚血性大腸炎とは
虚血性大腸炎とは、大腸に栄養を送る血管の血流が阻害されることで大腸の粘膜障害が起き、炎症によって粘膜のただれや潰瘍などが生じる病気です。
多くの場合、左の側腹部から下腹部あたりに強い痛みを覚えます。
虚血性大腸炎の三大症状
- 腹痛(左側腹部~下腹部)
- 下痢
- 血便
腹痛→下痢→血便の流れをたどると、まず「虚血性大腸炎を疑う」というほど特徴があるそうです。
- 腹痛があるのに便が出ない
- 硬い便が少量出る
- 痛みによる吐き気・嘔吐・眩暈
などもよくある症状の一つ
虚血性大腸炎の原因
大腸に血液を送る役割を担う動脈の血流が阻害され、大腸粘膜に血液が不足することで粘膜傷害を起こします。
虚血性大腸炎は、血管の原因と腸管の原因がそれぞれ複雑に絡んで発症すると考えられています。
血管の原因(動脈硬化)
血管の原因としては、動脈硬化があったり血液が固まりやすい方が挙げられ、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や動脈硬化を引き起こす基礎疾患をもつ方に発症しやすいとされています。
腸管の原因(慢性的な便秘)
腸管の原因として最も頻度が高いのは便秘です。便秘により強くいきんだ際に腹圧がかかり、大腸粘膜への血流が低下してしまいます。
また、便が長時間滞ることで腸管壁を持続的に圧迫、これにより血管を圧排し虚血となることで虚血性大腸炎を引き起こすこともあります。
※圧排とは(新生物や構造物などにより臓器が圧迫されて病状が起きている状態の事)
※虚血とは(臓器や組織に必要量の血液が流入しない状態を指す)
体験記:腹痛~失神
経験したことのない腹痛に突如おそわれる
お昼ごはんを食べた後ソファで横になっていた夫、お腹が痛くなりトイレに入りました。普段ならスムーズに便が出るのに、なぜかこの時はなかなか出なかったそうです。
痛さのあまりトイレで失神
しばらくして、家具がひっくり返ったか、大きな物が落ちてきたようなものすごい音が聞こえてきました。
お腹が痛いのに便が出ず、立ち上がろうとしたら突然意識が遠のいて、壁にぶつかり失神したそうです。
驚いてかけつけるとドアには鍵がかかっていました。幸いすぐに返答があり、無事を確認できました。
失神の原因:迷走神経反射
緊張やストレスなどが原因で血圧の低下や脈拍の減少などを起こし失神すること
立ちっぱなしの学校の朝礼、満員電車など、たまに意識を失う人がいますよね。これらも同じ原理だそうで、脳への血流が滞ることで一時的に意識を失うようです。
夫はこの時、今まで経験したことのない腹痛に苦しみ、迷走神経反射による血圧の低下で気を失いました。
血圧の薬を服用していても朝の血圧はだいたい130〜140なんですが、救急車で測ってもらった時は103しかなく、これに本人が一番驚いてました。
体験記:救急車要請~病院搬送
悩む119通報
意識はすぐに戻ったのですが、腹痛の苦しみはおさまらず、まさに七転八倒…
お腹が痛いのに便が出ない、それによる吐き気や眩暈という経験は私にもあったので、すぐに救急車を呼ぼうとは思わなかったです。
お腹が痛い→トイレ
この行動から、いずれ便が出たらおさまるだろう…と考えて様子を見てたのですが、出る気配が全くなく、本人にとっては初めての経験でプチパニック。
顔面蒼白、フラつきもあって、又いつ失神してもおかしくないなと感じていました。
ネットで検索すると、高血圧や糖尿病などの持病がある場合はすぐに診てもらった方が良いと書かれていて、『もしかして緊急を要するのでは?』とだんだん不安になってきました。
救急車を呼ぶか呼ばないかの判断は最終的には本人に任せましたが、 娘の「何かあってからじゃ遅いから絶対呼んだ方がいい」という一言が大きかったです。
娘に背中を押されてようやく119番通報しました。
迷った時は救急安心センター(#7119)
急なケガや病気をした時の電話相談窓口だそうです。
救急車を呼んだ方がいいのか?何科を受診したらいいのか?
迷ったり悩んだりした時はこちらの窓口で相談してみてはいかがでしょうか。
医者・看護師・トレーニングを受けた相談員等が電話口で症状等を聞き取って、緊急性の有無を判断してくれるそうです。
お住いの地域にこの救急安心センターが設置されているか、一度確認しておくといいかと思います。
救急車到着までに準備したもの
救急車を待つ間に荷物をひとまとめに
- 治療に関する物(保険証・薬・お薬手帳)
- 身の回りの物(眼鏡・携帯・財布・マスクなど)
- 着る物(上着やセーター、着替えなど)
- 保険証
- PiTaPa
- 普段の薬(高血圧)
- お薬手帳
- 上着とセーター
- ネックウォーマー
- 眼鏡
- 携帯
- モバイルバッテリー
- マスク
- 水
「入院にはならず電車で帰宅する」ことを想定して準備しました。
これ以外に必要と感じたものは特にありませんでした。
救急車の到着
マンションの玄関先から車椅子で運び出していただきました。この時は顔面蒼白でフラツキがあり歩行が困難な状況でした。
救急車に乗り込むと血圧や心拍を測る装置を取り付けられます。
同時に質疑応答が始まりました。
- いつからどんな症状がでたか
- 痛みのある個所と痛みの強さ
- 便秘の有無
- コロナワクチンの接種歴
- コロナの罹患歴
- コロナ患者との接触の有無
- 昼ごはんに食べた物(生ものを食べていないかの確認)
等々…
この質疑応答が終わってからはじめて病院を探すんですね・・・
近くの病院から電話をかけますが、年明けはどこの病院も受け入れが厳しい状態のようで、なかなか受け入れ先が見つかりませんでした。
こうして、できるだけ自宅から近い病院から受け入れ要請をして、どんどん範囲が広がっていくそうです。

そうこうしてる間にも、夫は険しい顔で痛みに耐えていました。
救急車に乗り込んで30分、まだ受け入れ先が決まらず自宅前に止まったままです。苦しみ続ける夫に「大丈夫?トイレ行きたくない?」と聞いたところ、「ちょっと1回トイレ行きたい」と言うので一旦自宅に戻りました。この時は自分の足で救急車を降りて、小走りで自宅に戻りました。
この時「下痢」が出たそうで、おかげでお腹の痛みもずいぶんよくなった感じでした。
ですが、受け入れ先が決まったと救急隊員の方が来られたので、救急車に乗り込み病院へ向かいました。
搬送先の病院にて
突然の腹痛から約1時間、ようやく病院に到着しました。
自宅からほど近く、駅から徒歩数分の距離だったのでホッとしました。
夫はすぐに処置室みたいなところに入り、付き添いの私はカルテ作成のための手続きをします。
その後しばらくして処置室に呼ばれました。
救急外来での診察は問診のみ(処置・検査・触診なし)
便が出たことで痛みがほぼおさまったせいか、問診だけで終了しました・・・
トイレで倒れたのは「迷走神経反射」によるもので、こういう時は横になり足を上げて安静にするしか方法がないそうです。
高血圧の持病があること、腸に問題はないか尋ねましたが、検査をしていないのでわかりませんと言われてしまいました。
腹痛が続いていたら点滴などの処置がされていたかもしれませんが、触診も無かったことに不満が残りました。
体験記:血便(鮮血)
自宅に戻ってから異変がありました。
夜になりトイレに呼ばれて行くと、便器が真っ赤な血で染まっていました。
真っ赤な鮮血(粘液性だと思う)が止まらない
便を出すときに切れた可能性もありましたが、肛門に痛みはなく切れ痔では無さそうです。帰宅してから複数回出血があったそうです。
ネットで検索して虚血性大腸炎の可能性が高いなと自己判断しました。
上記にも書いた通り、腹痛→下痢→血便という典型的な症状だったからです。
だとしたら出血は一過性のもので、治癒する病気ということで少しホッとしました。
翌日、救急搬送された病院に電話をしました。
虚血性大腸炎は「大腸カメラ」にて診断されると書いていたのですが、この病院では検査ができないとのことでした。ですが、夜中も頻繁に出血があったので、早急に検査のできる病院を探して診てもらってくださいと言われました。
この時、病院を紹介してもらえるとのことで「救急安心センター」の電話番号を教えていただきましたが、何度かけてもつながりませんでした。
(こういった口コミが多かったので、曜日や時間により対応はまちまちかもしれません)
体験記:検査と結果
胃腸科を受診
日曜日の診察がある胃腸科(大腸カメラをしてもらえる)を探しました。
基本大腸カメラは予約制で、本日の枠は全て埋まっているとのことでしたが、診察後に検査をしてもらえました。
検査
- 血液検査によって、炎症や貧血の病変がないかを調べます
- 大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)で大腸粘膜の状態や病変のある範囲を確認します。
診察後に下剤を服用して2時間ほど待機。
その後麻酔(点滴)をして大腸カメラ検査をしました。
目が覚めると終了していたそうで痛みは全くなかったそうです。
検査結果(注:グロテスクな腸の写真を含みます)
血液検査の結果、貧血の数値に問題はありませんでした。
大腸カメラの結果、横行結腸にびらん・下行結腸には縦走する潰瘍形成および周囲の色調不良がありました。潰瘍部分より生検を2か所施行、とのこと。
また、大きなポリープも発見できたので、大腸炎の炎症がおさまったらポリープの切除もすることになりました。
虚血性大腸炎の治療法
- 3日間ほどの絶食(腸を休ませる)
- 安静
腸を休ませるために3日間ほどの絶食と安静が必要になります。
口にしていいのは水と経口補水液(またはポカリスエット)のみ
出血がおさまったら、流動食(重湯)から少しづつ食事を再開します。
出血がおさまらない場合は、抗生物質の点滴投与や入院の可能性もあるようなので病院へ連絡します。
通常、1~2週間程度で状態が安定していくようです。
絶食時の便
3日間絶食をすると真っ赤な出血はなくなりました。
食事をしていないため便意もなくなりましたが、3日目には便が出たそうです。
「絶食で宿便をだして痩せる」という記事を読んだことがあるので、宿便かな?と考えたのですが・・・
検査前に下剤を飲んで腸の中は空っぽのはず???
大腸カメラの画像を見ても何もありません。
便の7割は水分
食物残渣(食べ物のカス)が1割
腸内細菌が1割
腸の細胞の残骸が1割
ということで、絶食中で何も食べていなくても細菌や細胞の残骸が便となって出るのだそうです。
さて、3日間の絶食が終わり、流動食から少しづつ食事を再開していきます。
重湯から始めるのはわかったのですが、あまり詳しい情報がなくほとんど自己流になってしまいそうです。
絶食後の食事について(体験記)はまた後日にまとめたいと思います。
健康について考えさせられる新年です。
私自身、結婚してから健康診断や人間ドックなど受けたことがないので、今年は積極的に検査に出かけようと思っています。
コロナやインフルエンザが大流行していますね。
手洗い・うがい・マスクなど、引き続き感染予防に努めてまいりましょう。